丸鋼を使ったウェルカムボード

6月に制作させて頂いたウェルカムボードです。
今回は、依頼者様のご希望もあって、いつもとは違ったデザインで制作致しました。



いつもは鉄板に文字を溶断していくタイプなのですが、
丸鋼を鍛鉄し、曲げて作った文字を板に浮いたように取付けました。
黒っぽい鉄がより浮かびあがりやすいように、木の板は
白っぽく着色しています。
文字の影も出来て、シンプルでスッキリしたウェルカムボードになりました。



裏には依頼者様のご希望で、板に直接スタンドを取付けました。
もちろん、こちらもオリジナルの手作りです。

今回の依頼者様は、結婚式では式場の入り口に、
その後はご自宅に飾りたいということで、あえて日にちや
「Wedding」等の文字は入れておりません。

丸鋼で文字を作った看板などはよく作らせて頂いておりますが、
こうしたデザインのウェルカムボードは
今回初めて制作させて頂きました。
今後、鉄板に文字を溶断するタイプと共に
定番にしていきたいと思っております。

コートハンガー

昨年末に制作させて頂いた鉄のコートハンガーです。

こちらのお客様には、以前にポストなども制作させて頂いており、
何枚かのデザイン画をお送りすると、その中から選んで下さり、
後は納品まで一任して下さいます。

今回のコートハンガーは、デザインが決定してから、
自分の中で迷いが発生してしまい、
制作に入るまでに、紙の上でああでもない、こうでもない・・・
実際に制作し出してからも、またああでもない、こうでもない・・・

パッと見た時に、コートハンガーとわかりにくいような、
オブジェのような作品にしたくて、制作途中で何回もやり直しました。
すごく時間がかかって、お待たせしたにも関わらず、
大変喜んで下さいました。

お宅が遠方の為、直接お届け出来なかったのですが、
ご主人様が取り付けて下さり、娘さんが写真をメールで送って下さいました。
ちょうど、クリスマスシーズンだったので、
なんだか心がぽかぽかあったかくなったのでした・・・・

鉄のあたたかさ

鉄の仕事は、始める前はちょっと億劫な時があります。
きちんと防備しておかないと、火傷をしたり、
ガスや溶接機の管理も怠ると危険を伴います・・・

でも、一旦制作しだすと、
「ああ、やっぱり楽しいなぁ」と毎回思います。



冷たくて固い鉄ですが、どんどん表情が出て、
あたたかみが感じられた時がたまりません。




以前にも載せたことがありますが、
ウェルカムボードのご注文が増えてきています。
ブログを見て全国からメールを頂き、特に結婚式のウェルカムボードを
たくさん作らせて頂けるようになりました。
メールまたはお電話のみのやりとりで、実際にお会い出来ないお客様がほとんどですが、
毎回、お二人のお名前を溶断しながら、幸せな気分をわけて頂いています。

これからの季節は特に、暖かに照らされたウェルカムボードが
凛とした空気に映えることと思います。

子どものダイニングチェア

先月、息子が２才の誕生日をむかえました。
２才になるまでずっと、ベビーラックを椅子にして
食事をしていた息子。
家具屋の息子なのに・・・
ということで、母は誕生日前の２週間、
夜なべをして椅子制作をしました。





木はウォールナットを使用、鉄の９ミリ鋼を曲げています。
左右対称に曲げるのが、けっこう難しかったです。



気に入ってくれるかドキドキしましたが、
最初から、まるでずっと前から使っていたかのように
普通に座っていました・・・
少し大きめですが、現在は自分で乗り降り出来るようになりました。
「ぼくのいす」「おかあちゃんがつくった」
と言っています。気に入ってくれてるようすです。

メンテナンス

連休最後の２日間は、以前納めさせて頂いた作品のメンテナンスに、
二人でお客様のお宅に伺いました。


１日目は主人が制作した椅子。
お客様のご要望で、脚の長さを約５㎜、短くしてきました。

２日目は私が制作した鉄製の門扉。
もう７、８年前になりますが、造園業者さんからのご依頼で制作しました。
錆が出て来ていましたので、塗装のメンテナンスをさせて頂きました。





無垢の丸鋼を熱して叩き、木の枝のように曲げました。
当時、この作業の為に、昔鍛冶屋だった伯父に頼んで小さな “ふいご“ を作り、
鉄の棒を真っ赤に熱してはハンマーで叩きました。
作業の辛さもさることながら、業者さんや周りの人達に
迷惑をかけたり、手助けをしてもらったり・・・色んな意味で
思い出がいっぱいの門扉です。

手前の椅子も私の作品です。
枠組みと、背中の部分の図柄を鉄で作り、座面だけ木の板を貼付けています。

取り付け直後に伺った時は、まだ小さかった木々や植物も、
今回はすっかり生い茂って、門扉から玄関までの階段アプローチに
緑のトンネルが出来ていました。
門扉も椅子も、その緑に溶け込んでいました。

看板

もうずいぶん前になりますが、
デザイン、制作させて頂いたお店の看板です。

三木市にある　日月くらぶ　というお店です。
私達の師匠と奥様が経営している、カフェギャラリーです。
古い町家風建築を改装した、とても素敵なお店です。

中に入ると、漆喰の壁に太陽と月をモチーフにした鉄の照明があります。
私が初めての個展の時に作ったもので、
日月くらぶ　という名も、この照明からつけて下さったそうです。

先日近所に用があり、たまたまカメラを持っていたので、
看板を撮影しようと立ち寄ったのですが、
お店はあいにくお休みでしたので、太陽と月の照明の画像はありません・・・
ぜひ、実際に日月くらぶに行って、美味しいランチやデザートを楽しみながら、
照明もご覧になってみて下さい。




看板は厚さ２ミリの鉄板を溶断しています。
角鋼をL字に曲げ、壁に取り付ける部分を作り、
丸鋼を叩いて曲げ、鎖状にして吊るしました。


店舗の看板や照明などは、お店の業種や雰囲気に合わせて
色々なデザインを提案させて頂き、制作しています。
看板はそのお店の“顔”となるものなので、
責任を感じますが、同時にやりがいもあります。
そして、店舗の看板や照明は、どこか非日常的な空間を演出するものなので、
新鮮な気分で制作させて頂いています。

鉄のペーパーホルダー

はやいもので、もう２月も最終週です。
相変わらず、私達はふたりとも、毎日なんだかんだとバタバタし、
ブログの更新も久しぶりになってしまいました。

鉄でトイレットペーパーホルダーを制作しました。
お客様が、以前にどこかで見かけた“はさみの形”をした金属製の
ペーパーホルダをお気に召され、私に製作の依頼がきたものです。
お客様の見たものは、外国製のもの（おそらく鋳造製？）かもしれませんが、
イメージをお聞きし、実際に鉄を叩きながらバランスを見て
製作していきました。
お客様にもお気に召して頂き、自分自身も作っていてとても面白く、
また新たに、鉄を使って、自分のオリジナルの作品も作りたくなってきました。
ちょうど、我が家のトイレにもペーパーホルダーがなく、
以前から主人にも鉄でペーパーホルダーを作ってほしいと
言われ続けていますので、これを機会に何か考えようと思っています。




ペーパーが付いていない状態です。
ハサミには見えないですね・・・

座ってみたい北の創作椅子展2008

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　写真撮影：林口哲也氏


「座ってみたい北の創作椅子展 2008」で「入選」を頂きました！

北海道の中札内美術村の中の、緑に囲まれた芝生の広場で展示されます。
「自然と対話し、くつろげる」というテーマの椅子を作るコンペです。
　http://www.rokkatei.co.jp/chair2008/

写真では、わかり辛いかもしれませんが、なめらかな曲線の
金属製のベンチを制作しました。
中央部分だけが接地していて、両端はシーソーのように浮いています。
誰かと一緒に座る時、不安定なので、必ず声をかけあって、
バランスをとって座らなければなりません。
また、上面だけステンレスの鏡面で出来ています。
座ろうと思って近づいて行くと、空やまわりの緑が映っていたら
きれいだろうと思いました。
座っていると、空に浮いているような感覚になれるベンチです。

この展示会が行われている「中札内美術村」は、
十勝平野の自然いっぱいの素敵なところのようです。
北海道大好きな私達なので、会期中に行ってみたいのですが・・・・


私は今までに２度程、他のコンペに応募してみたことがありますが、
あっさり落選ばかりでしたのでとても嬉しいです。
今回は、学生の時を思い出し、金属の大きな作品を制作しました。
色々と大変で、特にステンレスは今までに材料として使用したことがなく、
鏡面に磨くのに、とても苦労しました。
しかし、多くの方々のお手伝いや応援のおかげで賞を頂くことが出来ました。
みなさんに感謝の気持ちでいっぱいです。

コンペの作品制作は、普段の制作とはまた違った刺激があります。
今後も機会があれば、こういったコンペや作品展に応募してみようと思います。

お庭の仕事

先月のことですが、表札、ポスト、玄関ドアの把手を納品・取り付けしてきました。



まず、表札です。
丸鋼で文字を作り、チーク材の上に乗っているようなデザインです。
チークは、雨にも強いので、ガーデンファニチャーにもよく用いられています。
時間が経ってくると、グレーっぽい色に変わっていきます。



ポストは、２ミリ厚の鉄板で出来ています。
写真ではグレーのように見えてしまっていますが、黒染塗装をしていますので、
実際はもっと黒っぽいです。
ランドセルの横長みたいな形で、フタが上に開きます。
A4サイズの郵便物が、折らずに入るサイズです。



玄関のドア把手です。
無垢の丸鋼を叩いて曲げています。




こちらのお客様も、大変こだわって建てられた素敵なお宅です。
事前にお宅に伺い、ゆっくりお話をうかがうことが出来ましたので、
イメージしやすく、シンプルでまとまったものが出来たと思います。

ウェルカムボード

２ほんの木では、ウェルカムボードや看板も製作しています。
写真は、以前ご注文頂いた、結婚式のウェルカムボードです。
日付とお二人の名前をお入れしています。
この時は、新婦さんのご友人方が集まって、皆さんからのプレゼントに
なさっていました。

照明をつけていますので、とてもあたたかい雰囲気が出ます。
先月の自分達の結婚式にも、自作のウェルカムボードを持って行きました。
（前回の記事に写真を載せています。）
落ち着いた雰囲気の教会でのお式や、レストランウェディングなどに
とてもよく合うのではないかと思います。
サイズや文字などはご相談の上、製作させて頂きます。
お気軽にお問い合わせ下さい。